【レシピ】環状10連|平面側辺接|十面体(双五角錐|基準比)

合同な多面体を環状に配したヒンメリにおける環状接合体 5形態のうちの 1つ。
壁に「掛ける」が一般的ですが、横向きにするとパーツを吊るすチェアータワーの円盤屋根にも。
※環状接合体では計算結果「a」は、材料サイズでなく作品の「奥行」。

【難度/制作時間】
★3/約80分
【作品コード】
ha328000

完成図

 

ヒンメリの作り方レシピ

二次元のレシピを見て、最初から立体的な完成イメージを捉えることは誰しも難しいものです。 「習うより慣れろ」という言葉がありますが、ヒンメリはストローに糸を通していくだけなので、手を動かした方がイメージしやすいです。 シンプルだから何百年も受け継がれてきたんですね。

制作の流れ

【1】正十角形を仮組みする
双角錐(※1)は、2つの角錐(上角錐と下角錐)を底面同士で貼り合わせた立体
【2】連続した正五角形をつくる
【3】下角錐を仕上げる
【4】上角錐を仕上げる
【5】両面に梁(はり)を取り付ける
(※1)本作品の基本パーツ参考:「十面体(双五角錐|基準比)」

制作途中で糸が足りなくなったら、1本取りの短い方の糸先で結び足します。 結び目は、通していく次のストローの中で隠れるように調整しましょう。

【1】正十角形を仮組みする

環状作品は、一番内側の輪郭が「正多角形」に近づくとキレイに仕上がります。 本作品では、まず最初に「仮組み」し、その辺の上に多角形を並べていくようにつくります。

展開図(1)のように、ストロー(c)×10本に、A1→A2→A3→A4→A5→A6→A7→A8→A9→A10→A1の順で糸を通し A1で本結び。

【2】連続した正五角形をつくる

【2-1】展開図(1)のように、A1→A2→B2→C1→B1→A1→A2の順でストロー(c)×4本を加えながら糸を通し A2でひと結び。(※A1→A2のように再度通すだけの箇所あり)
【2-2】続けて、A2→A3→B3→C2→B2→A2→A3の順でストロー(c)×3本を加えながら糸を通し A3でひと結び。
【2-3】以降、同じように A10まで連続した正五角形を環状につくる。

イメージとしては「正五角形の右下頂点からスタート」し、「反時計回り」を描くように通しすすめ、新しくつくられた正五角形の右下頂点で固定を繰り返す。 作業中は前項【1】で仮組みした正十角形がなるべく崩れないように注意。

【2-4】A10でひと結びしたら、A10→B10→C10→B1→A1の順でストロー(c)×2本を加えながら糸を通し A1でひと結び。 この時点で形状を確認して作り直すならこの時点で判断。

【3】下角錐を仕上げる

【3-1】展開図(1)のように、A1→D1→A2($)→D2→A3($)→D3→A4($)→D4→A5($)→D5→A6($)→D6→A7($)→D7→A8($)→D8→A9($)→D9→A10($)→D10→A1の順でストロー(b)×20本を加えながら糸を通し、A1でひと結び。(※($)では、接する頂点の糸にひと巻きくぐらせ、形を整えながら先にすすめる。 距離が長いので緩みそうであればいずれかの($)でひと結びし、固定しながらすすめる。)
次の準備として、糸をA1→B1に通してひと結び。
【3-2】展開図(2)のように、B1→D1($)→C1の順でストロー(b)×2本を加えながら糸を通し、C1でひと結びし、そのままB2に通して再度ひと結び。 続けて、B2→D1($)→B2の順でストロー(b)×1本を加えながら折り返すように糸を通し、B2でひと結びして正五角錐の5本の稜辺をつくる。
【3-3】以降、前項【3-2】と同じ手順で 残り9ヶ所の正五角錐の稜辺をつくる。
片側が完成したので次の準備として、糸をB1→A1→A2に通してひと結び。

【4】上角錐を仕上げる

[C1-C6]を縦軸に横回転で裏返すと A2は展開図(2)のA1の位置になり、他の記号も左右入れ替わる。
【4-1】前項【3-1】と同じ手順でつくる。
【4-2】前項【3-2】と同じ手順でつくる。
【4-3】前項【3-3】と同じ手順でつくり、B1でひと結びして糸を始末する。

【5】両面に梁(はり)を取り付ける

前項【4】までの状態だと不安定なので、隣り合う双五角錐の頂点間に渡した 10本の梁を両面それぞれに取り付ける。

ストローの径、カット誤差、制作の緩みなどには個体差がありますので、すすめる前に「梁」を本体に配置してみます。 少し長いようであればカット調整。 不安定でわかりにくい場合、すぐ取り外しできる程度に「仮縫い」してみるものオススメです。 以下をすすめるとやり直しが難しくなりますから、ちょっとした最後のひと手間が大事です。

通し針にセットした1本取りの長い方の糸先を D1に巻きつけて本結び。
【5-1】展開図(2)のように、D1→D2($)→D3($)→D4($)→D5($)→D6($)→D7($)→D8($)→D9($)→D10($)→D1の順でストロー(d)×10本を加えながら糸を通し、D1でひと結びして糸を始末。
【5-2】[C1-C6]を縦軸に横回転で裏返し、同じように梁を取り付け、D1でひと結びして糸を始末。
好きな場所に吊り糸を取り付け、余分な糸をすべて始末して完成です!

 

■上記「制作時間」の目安に材料の下準備時間は含まれません。
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