ヒンメリ計算機とは?

ゆらゆらしているヒンメリモビールを眺めていると、なんだかほんわかしてきますが、いざ、つくろうとすると、そこには幾何学を中心とした方程式や公式、定理など算数・数学の知識が必要になってくることがわかります。 ほとんどが初等数学の範疇なのですが、なかには大学数学レベルの理論なんかが潜んでいたりします。

この記事を開いた方の中には、「直感的に概要だけわかればいい」という方もいらっしゃると思いますので、まずは百聞は一見にしかず。 早速、サンプルを例に実演(計算)してみましょう。

こちらは、五角形の双角錐が10個連結されたリング状のヒンメリです。
黄金比が秘められた美しい連続模様で、壁に掛けるとすさまじくかわいいです。
アクセントにエアプランツを差し込んだりしてもいいですね。

入力する数字はたった一つ。 この作品の場合、縦方向の長さ「Y」だけです。
計算はすべてミリメートル(mm)で行います。

「この部屋の空間に飾るなら 50cmぐらいかなーぁ」と思ったら「500」と入力してみましょう。

完成図

【ヒンメリ計算機(mm)
「Y」に数値(半角)を入力すると「X」方向と「材料」各サイズを即時計算!

Y: mm


直ちに、完成図のカラー記号に対応した各サイズ(X,a,b,c,d)が計算されたと思います。
「X」は作品の横幅、「a」は作品の奥行、「b」は五角形の稜辺(斜辺)ストロー、「c」は五角形の輪郭ストロー、「d」は五角形の頂点を固定する梁ストローといった構成です。

「b,c,d」の各ストローの「本数」と「つくり方」は、作品ページに掲載していますので、この作品をつくるのに必要な情報は以上です。

次に「友達にギフトにして送りたいなぁー」と思ったら、手元にあるギフトボックスにピッタリ入るヒンメリを 1秒かからずにいつでも計算することができるのです。

自分でいちから逆算しようとしたら、どんな熟練者であっても 10~30分はかかるでしょう。 ほとんどの方は、途中で計算を断念してしまうんじゃないかと思います。

また、ヒンメリ計算機による計算結果は、次のような情報も与えてくれます。

■手もとにある一番長いストローでつくれるのかな?
■手もとにあるストロー総数でつくれるのかな?

これらも事前に知っておくべきとても大事な情報です。
いくら希望サイズでつくりたいと思っても、「この部分のストローの長さがどうしても足りなくてつくれない」ということも、瞬時にわかりますから、サイズダウンして調整すればよいのです。 また、ご自身で簡単な計算が必要ですが「本数と長さ」がわかるので、「いま自分が持っているストローで足りるのか?」ということもたちどころにわかります。

「つくりはじめて、途中で足りないのに気がついて。。。断念。 時間、労力そして材料を無駄にしてしまった。。。」といったヒンメリあるあるが、これからはもうなくなります。

希望条件にあった納得サイズが得られるまで、何十回でも何万回でも計算することができます。
このヒンメリ計算機がすべての登録作品ページに1つずつ設置してあります。
これが、世界のどこにもないヒンメリ専用の計算機です。

最後に、ヒンメリ計算機についてのおことわりです。

計算結果は理論値に基づいてプログラムしています。 ただし、裁断の誤差、作品のゆるみ・歪み、自重によるズレや制作者の個性が加わりますので、実寸は計算結果とずれることがあります。 一般的に作品サイズが大きくなると誤差の幅も大きくなりますので予めご承知ください。
●縦 3m(3,000mm)を超える作品は想定外のため「Y<3000」の半角数字で入力ください。
●計算値は、小数点第一位まで表示しますので整数への切り上げ切り下げはご自身で判断ください。
●使用されるストローが湾曲していると、計算値と実寸値に誤差が生じる場合があります。
●計算値は、ストロー内側から計算したい向こう側のストロー内側までの長さで計算されます。
ですので、実寸はストローの太さ分ひと回り全体的にサイズアップします。
これは、みなさんが使用されるストローの太さまで予め把握することはできないからです。

今回のレポートは、以上となります。
ちなみに、サンプルで紹介した作品ページは、「環状10連|平面側辺接|十面体(双五角錐|基準比)」となります。 閲覧には無料会員登録が必要となります。

このレポートは今後も、HiA科学部から続編を書き加えていきます。